2019-06/14 ヨーロッパに挑む選手のメンタル面/姿勢

Hiryuブログ

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自転車選手め目線で

今回は非常に興味深い記事を抜粋・再構成して頂いたchariyorumさんの記事をベースに「現プロを目指している選手」である僕が記事を書いてみようと思います。

「今現在、僕は大丈夫」だと言う現状は結論として先に置いておきます。


①「すべては他の人からの期待なんだ。勝ち続けている限りはみんなハッピーだけど、計画通りに上手く行かなくなり始めるとハッピーじゃない人たちが出てくる」Marcel kittel

f:id:hiryubmc02:20190614180352j:image【kittel: instagrum】

これはスポーツ界の宿命であって選手としての成功・失敗を左右する部分であると思います。「周りからの評価」「期待」「結果」すべてが結びついて具体的なステップアップになるからです。


これらを深く考えない人はこれらを悪い方向に持っていってしまいます。「期待されている、結果を出さなきゃ」と焦りや不安で悪循環に陥ったりします。逆に「自分は自分」とマイペースになりすぎても期待に添えず、成功からは離れていきます。


この問題には「現在の達成するべき目標」「現在の自分の立ち位置」を深く考えて理解する事が不可欠です。具体的な話をします。
例えば自分はU23初年度の選手です。必然的に目標は「経験を積むこと」「レベルに合ったレースで勝利する事」になると思います。そしてこれがU23の3年目になれば目標は大きく変わります。「エリートナショナル(アマチュア最高峰)で勝利」「意地でも勝利」…と。
そこには周りからの期待や視線、色々な要素が複雑に絡みます。それが見えないプレッシャーとなり、選手に襲い掛かります。


だからこそ深く考えてそれを読む能力が求められると思います。もし僕に今「香山は全然勝てない選手」という評価をする人がいたとしてもダメージは0です。しかしU23の3年目以降でその評価を受けたら100ダメージは喰らうでしょう。だからこそそうならない様に先を読んで振り回されないようにブレない芯を鍛えることも必要です。
早くも話が逸れ気味ですが、kittelの場合は期待値が物凄いものだったと思います。それだけ「ハッピーじゃない人」の数も増え、ダメージも相対的に大きくなったと言えるでしょう。

②「モチベーション不足が問題になることは殆ど無い。むしろ多いのは、モチベーションが高すぎて自分自身を壊してしまうことだ」Nathan Haas
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僕はよくモチベーションが途絶えることは無いと断言しているので黄色信号ですね。正直に他の日本人選手に対してギャップを感じる場面が多々あります。「練習をサボる」という概念は不思議にも自転車生活においてありません。


中学でサッカー部をやっていた時も部活を終えたあとにトレーニングしていたし、高校も片道40km越えの通学をしていたものです。(都会なのでほぼメンタルトレーニングでしたが)冬のLSD機械的に5時間出来るし、インフルエンザでもクリテに出て全身の激痛で2時間ガチで動けなくなったこともありました。
よく他の選手も「俺もモチベーション下がんない」と言うのですが、一緒に練習したりすると大半「えぇ」と思ってしまいます。大半が非常に甘いと思います。そして真の強者に言わせれば自分も甘いはずです。(そのままでいる気はありませんが)


しかし、ここからが本題です。果たして上記のようにイキっている僕は正しいのか。という事です。


勿論元々ガリガリの室内オタクだった僕が約4年でここまで成長し、他選手をごぼう抜きしている途中なのは本気度が関与していると思います。ただ「本気度」というワードは慎重に扱わないといけないと感じています。


自分にもコンディションが低い時期があります。去年の韓国tour de DMZなんかは酷かった思い出があります。しかしその時も「本気度」はMAXだったと思います。
つまり明確なのは同じ「本気度」で取り組んでも可能な時と不可能な時が存在すると言う事。後者の状態でも殆どモチベーションは下がらない状態は危険と言えます。


今自分のストッパーになっているのはVC corbasの監督陣とTom bossis GMによるトレーニング管理でしょう。もしそれがなければ毎日5時間のトレーニングに行って身体を壊している世界線もあったかもしれません。勿論考えず従うだけなのも成長促進を妨げるので管理を含め、自分のセンサーを活用することは重要だと思います。

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【このスポーツは痛くてもリタイアする理由が無いのは事実。問題なのかもしれませんが、戦いなのだから仕方がないと思います。】

③「僕が最初にスペインに移住したときには、だれも友だちがいなくて最悪だった。最初の2年間はとても孤独だったけど、サイクリストになりたいなら前進し続けるしかないということもわかっていた」Nathan Haas

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これに関しては素直に「本人次第」「運」の二つ要素のみだと思います。
僕が見る日本人って大半が「僕喋れないから…」「モジモジ…スマホポチポチ…」って感じです。勿論「日本人だから」という括りが雑で失礼なのは承知ですが、正直にそういう人たちを沢山見てきました。勿論Nathan haasがそれだ!という気はありません。プロレベルになるともっと複雑なのでしょう。


しかし正直に日本人のコミュニケーションレベルは著しく低いと思います。まず会話に参加する意思すら感じられません。僕だってまだフランス語のネイティブの会話はわかりません。でも会話に入っているような形で必死に聞いて、発音と単語の使うタイミングをを憶えて…という作業は怠りません。理解できたときは一緒に笑えるし、かなりの頻度で細かい文化の違いに触れられて楽しいものです。


端っこでスマホいじって「合わない」「友達が出来ない」「文化/言語の違いに苦しんでる」なんて被害者面されても、自分としてはうーんと思ってしまいます。リスペクトが足りなすぎる人間に心を開いてくれる人間も珍しいものです。
強い選手はコミュニケーションも上手ですし、そういうところから積極性に差があると思います。ここはあえて強気に書きますが個人的にはナメた日本人と接する方がストレスを強く感じます。


本題のHaasの発言はプロフェッショナルならではでしょう。生活や未来が掛かってますから少なからず見えないギスギスが無いわけがありません。その為にも今マストで習得しなければならないのは言語だと思っています。それも深い次元で話せるレベルが必要になります。簡単な事ではありませんが、世界を目指す日本人は自分の意思で学習する事が求められていると思います。


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【面倒見てもらえてありがたい限りです☺️】


④「みんなそろそろ、成功の鍵がマージナルゲインじゃないということに薄々気が付き始めている。本当の原動力は、僕らの頭の中にあるんだ」Nathan Haas
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これだけは違うと断言します。違う、というのもちょっとそれこそおかしな言い方ですが..。


勿論マージナルゲインの捉え方、またマージナルゲインより大切なことがあるというニュアンスなのは分かります。本来はそれを伝えたいのも汲めますが、マージナルゲインはホントに大切です。


自転車の上での能力も人間関係も小さな改善で絶対に良くなっていきます。逆にそこを怠ったら上記のような状態にあるリスクがあります。

他人のせいにしないで自分が一つずつ改善して素晴らしい人間になるべきです。それは簡単な事から難しいこともあって、相手の名前をすぐに覚える、好きなもの・趣味を知る、ノリを憶える…もはや自転車の話題とはかけ離れていますがこういった細かい部分を怠る選手が多すぎます。


逆の立場で、どういう人間なら興味をもって貰えるか。良い関係でリスペクトし合えるか。
非常に重要だと思います。


⑤まとめ


まずは非常に興味深い記事をありがとうございました。自分も原文を和訳してから感想文を書けるように精進していきます。


敢えて拾わなかった「自転車外の世界の人との交流」ですが、勿論重要です。自分は家族、友達、そして自転車内の現地スタッフ、山中湖cfの監督陣、と内外色々な人に話をしているので例外としました。今は電話もsnsもある時代ですから、大きな問題はないかと思います。


今回のテーマは自転車外での問題・メンタル面でしたが、日本人にとって結構重要な問題だと思いました。我々がメインで使うのは日本語ですし、ヨーロッパとも離れている。順応するのに時間がかかるのは明白な事項だと思います。


だからこそ進路で悩んだ時の決定打が生きてきているように感じます。


ヨーロッパにいるのに日本人で固まっていたって、自転車外で得られる事が半分以下なんです。日本にカザフスタンやコロンビアのように育成機関があるなら日本語を主体に、自分たち中心に活動するのも悪くは無いでしょう。


でも話は違います。まずは現実を客観的に見る必要があって、自分たちはヨーロッパに挑戦する形を取っています。なら日本人で固まるメリットは果たしてあるのか?言語が理由なら、成長して移籍した後どうするのか?…


アンダー1年目は経験がないから(刺激が強すぎないように?)日本人とヨーロッパで生活するなんていう言い訳(書き方も悪いですが)は本末転倒ではないでしょうか。
未来を見据えるなら、1年目から言語・文化を含め生活を学習し、3、4年目をストレスフリーで迎えるべきです。


そんなに難しい事ではないはずです。本当に難しいのは自転車の上で勝つことなのですから。偉そうなことをつらつら書いてますが、自分だって模索して改善しての連続です。それは勿論自己満足の世界ではなくて、勝利の為に一つ一つ改善していくマージナルゲインの形に添っていると言えます。

今回の黒太字の文章は引用になります。
chariyorumさんのブログを主体に、何かを感じて頂けたら嬉しい限りです。

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Pérougesでの一枚。引き続き頑張ります。】

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